そのストーリーに付加価値があるんだけど値段は?

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鉄道ファンの中で写真におさめるのが好きというのを撮り鉄というそうです。対象は様々で車両そのものだったり、線路だったり踏切、駅舎、など多肢にわたります。その中でさらに特殊なのが赤字などで廃線が決まった電車(ローカル線)の最終列車と撮りにいくという、廃線鉄というのが存在するそうです。

20140410

念のため解説すると、「なになに鉄」というのは鉄道マニア、鉄道オタクの頭文字の鉄、その対象をなになにの部分にいれることで嗜好を表現しています。例えば「乗り鉄」だったら、電車に乗ることにこだわる鉄道マニア、とでも言いましょうか。

あなたが価値を見出しているのは背景事情(ストーリー)

あるローカル線がいつもガラガラで赤字路線になっていて、廃線が決まる。その最後の勇姿を見に行く。これイベントですよね?たかだか数百円の運賃切符を買ってホームにいるのって、普段の運賃と同額ですが、購入したのは電車にのる実費でなく、最後の勇姿というストーリーを共有するための参加費じゃないですか?

ここまで前振りでした、すみません。別に鉄道の話をしたかったわけじゃないんです、鉄道に興味ないですし。

メニューにないサービスを求める人たち

さて、ある喫茶店のお話。そこはコーヒー1杯500円です。1杯さらっと飲んで10分で帰る客も、コーヒー1杯なのにパソコン持ち込んだり文庫本読んだり2時間以上居座っても、同 じ 5 0 0 円 で す

続く店主の苦悩

4人のサラリーマンが入ってきて500円のコーヒーを飲んでくれたら2,000円、彼らは商談の帰りにちょっと寄っただけなので30分以内で間違いなく帰ってくれる最高の客です。かたや1人でやってきてカウンターに居座り店主と世間話をする客、労力を考えるとうんざりします。

またある店主は長年続けた喫茶店を閉店することにしました、1ヵ月前には

長年の御愛顧ありがとうございました

的な文章を入り口のドアのところに貼りました。

するとどうでしょう、なんと残りの1ヵ月客が倍増したのです。あるあるあるあるあるある、あるねーそういうの。ですよね?みんな今まで1杯500円のコーヒーを飲みに来なかったのに、閉店が決まると来る。

  • 1杯500円のコーヒー
  • 閉店が決まって来月には絶対に飲めない1杯500円のコーヒー

こんな違いが生まれているんです、コーヒーそのものは同一なのに、勝手にストーリーという付加価値が生まれたんです。

さらにその喫茶店は入り口のドアの横に窓口カウンターがあってテイクアウトなら同じコーヒーで同じ量を1杯450円で買えるんです、でもみんな店内で1杯のコーヒーを飲みたがるんです。そのうえカウンター席に座って店主と会話したがるんです。

これって500円はコーヒー代じゃないですよね、もはや。これは500円払って店主と語りストーリーを共有してイベントに参加する代金です。なんとまあ安い、しかも時間制限無し。なんという労働でしょう。

残り1ヵ月、メニューには載っていない付加価値サービスの提供は続きます。

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